理念・政策・メッセージ
2025.08.12
「中部縦貫自動車道と福井県山の日記念式典」
(松本市から福井市まで陸路で往復して考えたこと)
令和7年の全国山の日記念式典は福井県で開催されました。8月10日夕方のレセプション、11日の記念式典が厳かに催行されました。私は第1回記念式典から今回まで全ての山の日記念式典に参加しています。今回は全国「山の日」協議会副会長の立場での参加でしたが、松本市で開催の第1回記念式典以来、超党派「山の日」議員連盟事務局長、環境副大臣といった立場で参加させて頂いてきました。
私は、10日の昼に松本を発ち、車で福井県に向かいました。松本市と福井市を結ぶ高規格道路の中部縦貫自動車道の予定路線をこの機会に走破しようと考えたからです。中部縦貫自動車道は松本市を起点とし、岐阜県高山市の飛騨清見ICで東海北陸自動車道に接続、同道を経たのち白鳥ICで分岐し、福井県福井市に至る全長160キロメートルの高規格道路です。東海北陸自動車道との重複区間は高速自動車国道、それ以外の区間は国道158号に指定されています。この路線は、日本列島の中心線に沿って延びているため道路名は「縦貫道」を名乗ります。
以前は県境区間の国道158号安房峠および油坂第三トンネルまでの郡上市側は冬季になると閉鎖されていましたが、安房峠道路および油坂峠道路の完成により、年間を通して長野県や福井県と岐阜県飛騨地方との相互通行が可能になりました。この利便性を飛躍的に高めようとするのが縦貫道構想なのです。
この路線が全線開通した場合は、北陸自動車道から中部縦貫自動車道を経て長野自動車道・中央自動車道へ至る高速ネットワークが確立し、福井県と関東地方、特に東京都を結ぶ高速自動車交通の最短ルートが出来上がります。それだけに、特に福井県、岐阜県の期待感には強いものがあります。
この期待感の違いを物語るかのように、路線整備の進捗状況は、福井県が随分と進み、次いで岐阜県、そして長野県の順番になっているとの指摘がもっぱらです。今回の走破を通じてその実態を再認識しました。長野県では、当時の田中康夫知事がこの構想に反対し事業推進を凍結した時期すらあったのです。
松本市を発ち、岐阜県高山市、郡上市、福井県大野市、勝山市、永平寺町を経由し福井市に入りましたが、この間に要した時間は4時間強でした。設計速度80キロのこの路線が完成すると2時間程度で到達が可能となります。この自動車道の持つ意味は、北陸地方と長野県の結びつきを強固なものとし、更に大規模地震の際には関西圏と首都圏を結ぶ基幹的生命線としても機能するという点にあります。地域経済の活性化、国土強靭化に資することは言うまでもありません。
今回の山の日記念式典は、福井市、大野市、勝山市を中心に催行されました。そして来年は岐阜県高山市を中心に開催されます。先述の通り第1回山の日記念式典は私の地元の松本市で開催されたのです。期せずして、中部縦貫自動車道が山の日記念式典開催都市を一気通貫する路線として位置付けられているのです。
これまでの山の日記念式典は、それぞれにご当地色豊かな大会となって来ましたが、今回の福井県の大会も温かいおもてなしを受けました。杉本福井県知事は福井県の特産について熱のこもったスピーチをされていました。私もレセプションで開会の挨拶をさせて頂きましたが、私からは、特に中部縦貫自動車道の早期完成の意義についても語らせて頂きました。この素晴らしい福井県の海山の恵みを内陸県長野の人にもっと知って欲しい、そのために中部縦貫自動車道が大いに機能する、と。
山の日記念式典は、毎年祝日の山の日に併せて催行されますが、普段では表に出てこない気付きをその都度与えて頂く機会となっています。これからも山の日記念式典には出続ける覚悟でいます。