「国会見学の子供たちと接して思うこと」

分かりやすい答弁の訓練の場

 国会閉会中も地元小学校6年生の国会訪問にお付き合いしている。人生で一度かもしれない国会訪問。その折に国会議事堂だけを見て帰るのではなく、そこで活動をしている生身の国会議員と接触して帰って頂いた方が、記憶に残るものと考えての対応である。

 国会議事堂の中で、時には受付エントランスで、時には会議室で出来るだけ多くの子供たちと意見交換をしようと試みている。純粋な子供たちの目に、日本の政治や政治家がどのように映っているのかを知る機会でもある。

 「憲法改正で日本は戦争に向かうのですか?」、「衆議院と参議院の違いは?」、「国会の中で乱闘はあるのですか?」、「国会議員に休みはあるのですか?」、「永田町と地元の滞在比率は?」、「給料はどのくらいですか?」、「山の日の制定経緯は?」、「国会がなかった時代には法律はどうやって決めていたのですか?」、などなど国会や国会議員の機能について素直な質問が出てくる。時には、「長靴を何故忘れたのですか?」という私に関するニュースを知った上で突っ込んだ質問もありタジタジすることもある。

 一つ一つの質問に、分かりやすく丁寧に答えていくことは、自分自身にとっても勉強になる、というか訓練になる。子供にも分かるような回答をすることは、とりもなおさずに有権者に理解してもらえるということになる。NHK番組に「週刊子供ニュース」というものがあり、私自身もこの番組を見ていたことがあるが、とても分かりやすかった。子供に分かりやすいということはとりもなおさず大人にも分かりやすいということである。

 仮に子供から、「何故今解散するのですか?」と言われたら何と答えるか、少し考えている。解散に大義がないという意見もあるが、憲法では総理大臣に解散権が与えられており、総理が国民に信を問いたいと考えたときに解散することは憲法違反ではない。違反ではないが、何故解散するのかについては国民に説明する必要はある。その説明に全ての国民が納得するかどうかは、人によって意見が異なるだろう。私は、マスコミの評価はともかく、国民からすると、自分たちの意見を投票という形で聞かれる側が、俺たちの意見など聞かれたくないという理屈はないだろうと思っている。総理に、皆様の意見を伺いたいと言われたら、喜んで意見を投票という形でぶつければいいのだ、と私は思う。

 果たして一両日中に、こうした質問を児童がしてくるのか構えている。私としては、来年くらいの選挙であれば望ましいと考えていたが、総理が解散を判断するのであれば、潔く有権者の審判を受けていきたいと考えている。


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