むたい俊介
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長野2区 自民党

【メッセージ】
「都市の空洞化と農村景観」

 毎日、地方都市や農山村を歩いて考えさせられることが多い。特に最近思うのは、中心市街地がどんどん空洞化し、その一方で都市近郊の農村で新住宅が増えていることである。農村の新住宅も一つ一つの住宅は結構快適な住宅である。しかし、その住宅の外観は必ずしも安曇野の風情に似つかわしくない。一つ一つの家が好き勝手な外観を呈し敷地いっぱいに家を建てている。周囲との調和とか安曇野やアルプスの景観に似つかわしい風情といったものとは程遠い家並みである。

 何とかできないかと思うのは私だけではあるまい。食料自給率の向上が大きな政策課題となっている時代に、採算に合わない農業に見切りをつけて農地を宅地や商業地として売却したいと考える農家は多い。その一方で都市は急速に空洞化している。中心市街地には驚くほど空き家が多く高齢化も激しい。

 農村と都市とを一体的に考えるグランドビジョンが必要な時代になっている。空洞化した地方都市の中心市街地に若者を呼び寄せ移住させる仕組みが求められる。中心市街地の空家に公的な手を入れ、そう高くはない賃料で入居できる仕組みを作ることも必要ではないか。公営住宅と言えばアパート形式の建物が一般的であるが、何も高額な新築建物を建てる必要はない。中心市街地の空家を整備してそれを公営住宅として弾力的に使っていくことも考えられる。新築の建物を作るにしても、コミュニティを重視したコンセプトのあるものが必要である。中国の「円楼」のコンセプトのような建築物を作り、中庭で集会や行事ができる建物を作っていったら非常に楽しい。

 農村に住宅を整備する場合でも、まちづくり、地域景観という観念を大事にしていくべきである。各デベロッパーが自由に分譲地や建売住宅を売るのではなく、地区の中心には広い公園を設置し、住宅はそれを丸く囲むような形で建てる。各家の庭を皆が公園として共有していくようなイメージである。公園で地区の皆さんが集会や行事に参加でき、子供達が皆の見えるところで遊んでいけるような空間が出現する。住宅地の周りは生垣や樹木で覆い、住宅地を樹木で囲むことでアルプスや田園風景ともマッチする景観が出現する。

 このようなまちづくりを進めるのは、地域の皆さんの感性とその声を受ける地方自治体である。特に安曇平は世界に冠たる景観資源を有する地域である。清冽なアルプスの景観、息を飲むような田植え時期や稲刈り時期の農村景観。しかし時代の流れの中でその景観は虫食い状態的に荒らされ続けてきている。誰もが景観重視の必要性を訴えながら実効ある政策を打てないでいる。

 美しい景観を次世代に受け継ぐのは、今を生きる我々の世代の責務である。制度が不備であればそれを正し、自らの創意工夫でそれを実現していくことが求められる。景観が損なわれていく現実を嘆いてばかりいてはならない。何ができ何ができないかを吟味し、できないことはそれができるように制度改正をしていくことが必要である。必要なのは、それをやろうという気になるかどうかである。そしてそのことはこれからの質の高い内需拡大のための一つの切り口ともなる。私は、自らの手でそれを制度的な面から実現してみたい。 ←戻る
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