むたい俊介
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長野2区 自民党

【メッセージ】
「縮小社会を元気にするために」

 地域社会を廻っていると縮小社会化を物語る逸話に接することが多くなっています。お盆に、松本市の中山霊園では墓を撤去する事例が増えており、空きが増えているとの話を伺いました。地域での空き家、空き店舗は驚くべきスピードで増加しています。伝統ある事業所が後継者のなり手が見つからないということで黒字廃業を余儀なくされるという事例は枚挙にいとまがありません。リゾート地として一世を風靡した穂高の別荘地も高齢化により引き受け手が見つからず売り物件が増えています。里山に鹿、猿、猪、熊が頻繁に出没し、小谷村ではカモシカが里に出てきているとの報告があります。昔は警戒して逃げた野生動物が、最近は公道を堂々と歩いているという話を聞きます。日本における人間の存在感が小さくなったかのような風景が日常化しつつあります。

 人口が増えていく前提で構築してきた我が国のシステムを大きく転換しなければならない時代が到来したことは明らかです。一つの手段としてシェアリングエコノミーの仕組みが有効だと考えられます。所有ではなく利用に着目する手段です。例えば穂高の別荘地も、民泊などの受け皿としてシステムに組み込む努力をすれば、別荘地は元気を回復するように思われます。利用されない安曇野の文化的価値のある古民家・屋敷林も、少し手を加えればインバウンドのお客さんにとって感激の体験につながる利用につながります。

 古民家や商店街復活、地域資源に光を当てることに関し、全国のモデルとなるような成功事例が多々あります。しかし、ほとんどの地域では、誰かがやるのを待っているような雰囲気があります。日本人が保有する1850兆円を超える膨大な金融資産を、こうした地域資源の価値を高め、利用につなげる分野に投資できるような仕組みを展開していくことが必要です。

 そのためには、各地の自治体で、できれば中学校区単位くらいで、所有の形態に関わらず活用すべき地域資源をリストアップし、それを用意されている各種支援スキームを念頭に、どのように活用していくべきかを議論する場を作っていくことが必要です。私の住んでいる安曇野市内や松本市内にもそれをやりたくて切歯扼腕している猛者たちがいます。彼らのエネルギーをエンジンにして地域を元気にする取り組みは待ったなしです。

 私も、地元の具体的な案件について、やる気のある若手の方々と連携し、取り組んでみようと考えています。そのために、そういう動きを支援する制度の構築も考えています。先ず隗より始めよ、ですね。

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